COLUMN / コラム

IGN Japan :連載「映画衣装の密かな楽しみ」

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MASSAGE MAGAZINE MONTHLY REVIEW

日本の豊穣な地下シーンを50組のアーティストと楽曲で振り返る。50 Japanese track maker / musician 2018 | MASSAGE

2016年から数えてこれで3回目となる日本のミュージシャンを取り上げた年間ベストです。この3年で、メディアでの活動量は落ちてしまいましたが、その間にも新しい作品が次々と生み出されてきました。最近は、追いつくのは無理でもささやかながらなにかしかの役に立ちたい、という思いで月間のレビューという形を採用しています。さて、2018年の音楽シーンはどうだったでしょうか? 長年変化し続ける音楽の現場を見続けてきて、これだけは真実であると言えます。どんなに停滞しているように見える時代でも、その背後で素晴らしい作品が生み出され続けている。それはこの宇宙の存在と同じように、当たり前の事実でしょう。けれども、真実が無数に存在しうる虚無的な世界が広がっている現代において、ただ存在するだけでこれほど美しい事実もほかにないように思います。 とにかく、多様な傑作が今年も実りました。世界のレーベルから多くの日本人が続々と作品をリリースしていて、まだそれほど頻繁ではありませんが実際にライブを見る機会にも恵まれました。たとえ日本のシーンがどれほど縮小しても、世界中のフリークたちが血眼でまだ名付けられていないその音に込められた価値を探し続けている限り、必ずどこかにその居場所が見つかるはずです。いちリスナーとしてわたしたちはそのようにして発見された新しい価値をただメディアの上で伝えることしかできませんが、その価値を伝えるうえで何かの役に立っているなら嬉しく思います。それでは今年の50です。例年のように順位が付けられないので、アルファベット順に並べてみました。 7FO - 竜のぬけがら Ryu no Nukegara 〈RVNG〉からも作品をリリースする大阪を拠点に活動する音楽家7FOの新作。ダブ処理が施された音響に、幸福感をたたえたゆるやかな電子音が交錯する、どこか朗らかで温かみのある不思議なサウンドが凍えた心を溶かす。細野晴臣が作り出した実験のような、乾いたスピリチュアリティと洗練されたピュアなマインドが、変化に富んだ音響の中を満ちわたっている。異世界へのファンタスティックな旅路を見せる、心地のよい全5曲。(S) 竜のぬけがら Ryu no Nukegara by 7FO ALMA - Tearful Lagoon

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